木材価格高騰、スチールでコスト問題を解決【海外レポ】

*本ページでは米国Build Steel.orgが提供している記事を翻訳して紹介します。

発行日：2021年3月4日

更新日：2021年5月3日

Wall Street紙によると、木材価格が過去最高を記録し、例年の冬場の木製品販売の減速を無視して、2021年に向けて世界的な建築ブームの兆しを見せています。

2021年2月の最終週、Random Lengths誌における木構造用製材価格は1,000ボードフィートあたり966ドル(約10万5399円)に上昇し、2020年9月につけた高値955ドル(約10万4199円)を上回りました。

木材の先物取引は過去3週間で49％上昇し、1年前の価格の2倍以上になっています。2021年3月の木材は、火曜日に1,000ボードフィートあたり992.40ドル(約10万8279円)で決済され、2020年9月の価格を超えて過去最高の終値となりました。

Construction Dive社によると、過去12ヶ月間、請負業者はかつてないほどの変動にさらされてきました。

建設業界における世界的流行の最も顕著な影響の1つは資材価格の急騰であり、これは世界的なサプライチェーンの混乱が請負業者にまで波及するドミノ効果によるものです。2020年4月以降、鉄鋼製品が最も変動が少ないものでした。

一戸建て住宅のコストが35,872ドル(約390万円)上昇

全米不動産協会によると、2021年2月の中古住宅の販売価格の中央値は約30万4,000ドルで、前年比で14.1％上昇しました。Marketplaceでは、価格上昇の主な要因のひとつとして木材の価格高騰を挙げています。木材の価格を上昇させている要因はたくさんあります。COVID-19による工場閉鎖や壊滅的な山火事が利用可能な供給量を減少させている一方で、住宅建設やリフォームの需要は高まりつづけます。

全米住宅建設業者協会によると、過去1年間の木材価格の高騰により、平均的な新築一戸建て住宅の価格に35,872ドル(約390万円)、平均的な新築集合住宅の市場価格に12,966ドル(約141万円)が上乗せされています。

Baystreetの報告書によると、住宅建設やリフォームにより木材の需要が生産供給に影響を与えるため、北米の木材価格は今年も上昇するとのことです。

合同会社Forest Economic Advisorsは、木材価格の上昇により、北米全土で計画されている建設プロジェクトの数が抑制され、コスト上昇により新築住宅の価格がさらに上昇する可能性があると予測しています。

スチールの代替品を求める請負契約者

Construction Magazine Networkが行った最近の調査によると、75%の業者がスチールフレームを含む代替素材に興味を持っているか、すでに追求していることがわかりました。

Home Innovations Research Labによると、木材価格の高騰により、多くの建設者が木材に代わるものとしてスチールフレームの使用を検討しているとのことです。Home Innovations社によると、間仕切り壁の骨組みに冷間成形のスチールフレームを使用することは、おそらく最も簡単な方法です。同社では、木材価格の高騰を背景に、スチールフレームを含めた先進的なフレーミングが普及することを期待しています。

スチールと木材のコスト比較

SFIA（Steel Framing Industry Association）が主催した最近の調査「冷間圧造鋼CFSフレームを使った建築物と木質フレームの建築物の比較」では、建築家、建築主、ゼネコンを代表してフレーミングコストを取り上げています。

この調査は木材価格が高騰する以前に行われたものですが、「建設コスト」では、CFSフレームと木造フレームのコストは、選択した材料を使用することに伴う建設保険料を含めると、中層建物ではほぼ同じであることを証明しています。

• 調査全文ならこちら

もちろん、木材の価格が高騰している現在、価格面ではCFSフレーミングが断然有利です。
そこで、SFIAは価格情報を収集し、「建設コスト」レポートに関連した公報を発行しました。

記事はBuildSteel.orgより引用

Lumber Prices Skyrocket, Steel Provides Cost-Effective Solution